2027 FW KNIT TREND REPORT
SPINEXPO Shanghai / Yarn Expo 2026.8
2026年8月、中国・上海で開催された27FW秋冬ニット向け「SPINEXPO Shanghai」および「Yarn Expo」のトレンド傾向についてご紹介いたします。
世界的なA/W27/28トレンド予測でも、デジタル的な均質さへの反動として、手仕事・天然素材・真正性を求める流れが指摘されています。
今回のSPINEXPOでも、そうした方向性を強く感じる素材提案が多く見られました。
弊社では今回の傾向を、大きく 「TERRAIN」「VELOURS」「CONSTRUCT」 の3テーマに分類し、日本市場への落とし込みを含めて分析しました。
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1. TERRAIN ― 自然の不均一さを価値にする
キーワードは Grounded / Rural / Rustic / Authentic。
土・森・農村を連想させるオリーブ~カーキ、クリムゾン・ボルドー、オーカー、ネイビー、ディープティール、キャメル、ダークブラウンなど、自然を感じさせる深みのある色が中心です。
素材では Shetland、Donegal-style Slub、British Bluefaced Leicester、Tweed、Nep、Irregular Plying、Bouclé などが注目されています。均一できれいな糸ではなく、節・ネップ・杢・撚りムラそのものを「表情」として価値化する方向です。
日本市場では、3G~7Gのシェットランド調、ネップ、杢、スラブ、ブークレ、ツイード調が取り入れやすく、ベーシックなデザインに素材の奥行きを加える提案が有効と考えます。
KEY IDEA:一見ベーシック、近づくほど表情がある。

2. VELOURS ― 毛足・光沢・触れたくなる素材
テーマは Opulence as Undertone。
「豪華さは、表面ではなく奥に潜ませる」という考え方です。
古いホテル、ヴィンテージ家具、ベルベット、タペストリーのような重厚感を背景に、毛足・陰影・触れたくなる質感を主役にします。
カラーは Old Rose、Burgundy、Burnt Orange、Petrol、Emerald、Dark Wine、Cream など。
素材では Chenille / Velour / High-pile Viscose / Modal Blends / Lurex Core-spun がポイントです。モール、ベロア調、ループ、アルパカ・モヘア、光沢レーヨン混などを、ウールとの複合で奥行きのある表情に仕上げます。
重要なのは、「全面キラキラ」ではないこと。
光沢はあくまで、動いたときに奥から見える程度に抑える方向です。

3. CONSTRUCT ― 装飾ではなく、服の構造で見せる
テーマはArchitecture Over Ornament。
ニットを単なる「柔らかいセーター」としてではなく、布帛のように扱い、輪郭・肩線・前身頃の重なり・密度差などでシルエットを作ります。
代表的なアイテムは、ニットジャケット / ダブルブレスト / テーラードニット / ニットブルゾン / ミラノリブ / 総針 / 高密度スムースなど。
素材では High-twist Worsted、Fine Gauge、Wool/Polyester Bi-component、Ultrafine Yarn、Cashmere、Traceable Wool、Wool/Silk など、シャープで端正なニットが中心です。
12G~18Gを中心に、ハリ・ドライタッチ・布帛ライクな表現が重要になります。

素材別に見る27FWの注目ポイント
2/12~2/16程度の紡毛糸、ネップ、Donegal、Shetland Wool
→ TERRAIN。3G~7Gを中心に、クラフト感とオーセンティックな表情。
Mohair / Alpaca
→ TERRAINとVELOURS双方に対応。毛足と自然な陰影を活かす。
高級Chenille / Velour / Mole Yarn
→ VELOURS。ポリエステル単体の見え方より、Rayon、Wool、Cashmereなどとの複合が有効。
2/48~2/60クラスの梳毛
→ CONSTRUCT。16G~18Gのジャケット、ポロ、クルーネックなど。
High Twist Wool
→ CONSTRUCTで特に注目。ハリ、ドライタッチ、布帛ライクな表現に適しています。